第287号(2011.8.10)
クイズ! お酒ゼミナール
 残暑、お見舞い申し上げます。
 今年の夏は気候の変動が大きいですね。7月11日には平年より二週間も早く東北地方の梅雨明けが発表され去年と同様の猛暑の夏を予感させていたのですが、先月下旬に入ると一転、朝晩は上着を着込まねばならない日が続き、さらには月末には新潟・福島両県を記録的な豪雨が襲いました。
 3月11日の震災以来、なんだか踏んだり蹴ったりの状態が続いているような気がします。
 そんな中、なでしこジャパンが女子サッカーワールドカップでアメリカを破り世界一になり、そしてまた、ことしも高校野球の夏の甲子園大会が始まりました。こうやって、徐々に日常を取り戻していくんでしょうね。
 さて、富田通信も毎年8月恒例の「クイズ! お酒ゼミナール」と参りましょう。

【問題1】小雪さんのコマーシャルでハイボールが人気のようですが、ハイボールってどんなカクテルでしょう。
 (1)ウイスキーを水で割ったもの
 (2)ウイスキーを炭酸水で割ったもの
 (3)ウイスキーをジンジャーエールで割ったもの
 (4)バーボンをコーラで割ったもの
 (5)ジンを炭酸水で割ったもの

【問題2】次の酒の中で100グラムあたりのカロリーが最も高いのはどれでしょう。
 (1)ビール
 (2)日本酒
 (3)焼酎

【問題3】ビールの色は黄金色から黒ビールといわれるように黒色に近いものまでありますが、それはどこからくるのでしょう。
 (1)仕込み水の性質の違い
 (2)ビールの原料となる麦の種類の違い
 (3)製造工程による麦芽の違い



解答と解説・・・
【問題1】すべて正解
 ハイボールは、ウイスキーのソーダ割りというのが一般的だが、水割りも、ジンジャー・エール割りも、また、ベースに他の酒類を使ってもハイボール。本来はいろいろなものを混合した酒のことで、広い意味を持っている。アメリカのバーで、ハイボールを頼むと、ソーダか、ジンジャー・エールか、と聞き返してくる。
 ハイボールの語源には、2系統の説があり、1つはゴルフ起源説、もう1つは、鉄道の信号説。
 まずゴルフ説。昔、イギリスのどこかのゴルフ・クラブでウイスキーを飲んでいる所に、ボールが飛び込んできた。ヤ、ヤ、ヤと騒いでいるうち、なぜか、ウイスキーと、ソーダ水を混ぜて飲むこととなった。
 少し、違って、紳士諸君がウイスキー・ソーダを飲んでいた。そこにボールが飛び込んできた。そこで、ウイスキー・ソーダを、ハイボールと呼ぶようになった。
 次に鉄道説。1800年代に米国のセント・ルイスの鉄道では、ポールの先にボールをつけたものを信号機として使い、鉄道工事の作業が遅れると、ボールを高く引きあげ、急がせた。このボールの信号が“ハイボール”と呼ばれ、そのまわりで働く人たちは、忙しさのあまり、ウイスキーを水ですばやく割って作ったドリンクを好んだ。いつしか、そのウイスキーの水割りがハイボールと呼ばれるようになり、水が、ソーダやジンジャー・エールに変わっていった。
 同じ鉄道説でも、麹を急がせたのではなく、列車の進行を教えていたのだという人もいる。ボールを高く引き上げると、遅れているぞ、急げ! という合図だったという。ここから、急いで、簡単につくれる飲み物を“ハイボール”と呼ぶようになった。
 インディアン襲撃説というのもある。1862年アメリカで大陸横断鉄道の工事がスタートしたとき、アメリカ・インディアンは、侵入者のレール工事を妨害するため何度も襲撃した。工事責任者は悩んだあげく、線路に沿って何マイルかごとに気球を上げ、信号とした。おかげで工事は順調にはかどり、3年後には開通。まったく、あの高く上がった気球(High Ball)のおかげだよと、祝賀パーティー。そのパーティーの席上に出ていたのが、ウイスキーのソーダ割り。
 また、ハイボールのようにシンプルで、捨てがたい味の話としては、ソーダが上昇する泡をボールに見立ててHighballと呼んだという説。また、人の心をHigh(気分よく)にするからだという声もある。
               (THE SUNTORY COCKTAIL BOOKより)

【問題2】(3)
 お酒のカロリーは、お酒中のエキス分(主として糖分)に由来するカロリーとアルコール分に由来するカロリーの両者を、併せたものとなります。お酒の種類ごとにカロリーを比較すると、糖分などのエキス分のカロリーよりアルコール自体のカロリーが高いため、アルコール度数の高い(1gで7.1kcal)お酒ほど高カロリーとなります。
100gあたりで比較すると、清酒(上撰)で※109kcal、赤ワイン73kcal、ビール40kcal、しょうちゅう146kcalとなります。(日本食品標準成分表)
※ご飯100g当たりのカロリーは168Kcalとなります。
                   (酒類総合研究所ホームページより)

【問題3】(3)
 ビールは原料となる大麦を発芽させて緑麦芽(りょくばくが)をつくり、それを乾燥、さらには焦がす焙焦(ばいしょう)という工程で、麦芽をつくりますが、そのときの麦芽の色の濃さ、つまり麦芽の焦げ具合でビールの色がほぼ決まります。淡色の麦芽でつくられたビールは淡い色、濃色の麦芽、つまり焦げ具合の強い麦芽が混ざるとビールの色は濃くなっていきます。



……… 編 集 後 記 ………
○今年の新庄まつりの我が町内の山車は「ヤマトタケル」。去年、物語部門において我が町内の山車が最優秀に選ばれ、ふるさと歴史センターに展示されているため、山車の台が市からの借り物でちょっとばかし勝手が違います。でも、そんな中、まつりに向けて毎晩、制作と酒盛りに励んでいます。
○5月半ばに知人が打ったうどんをご馳走になり、その旨さに感激し、自分もつくってみようと思い立ち、つくり方をインターネットでいろいろ調べ、この二か月ばかり毎日のように自分で打ったうどんを昼に食べています。もうこの頃はうどんの捏ね加減、ゆで加減なんかも皮膚感覚で分かるようになってきました。時折は、友人や町内の仲間を呼んでうどんを食べてもらっています。この頃は調子に乗って、うどんのつゆつくりにも挑戦を始めました。こちらは奥が深く、なかなか手強そうです。道は遠い・・・。エヘヘ。

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