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職人名語録 家々では庭木や玄関の雪囲いも終わり、イチョウの葉も道を黄色に染め始めました。間もなく白い季節がやってきます。 酒蔵には蔵人たちが入り、活気が増しています。今回の富田通信は、酒つくりの職人さんである蔵人たちに敬意を表して、永六輔さんが巷の職人さんたちから集めた珠玉の言葉を『職人』岩波新書・永六輔著より抜き書きしてみました。 私の大好きな職人ワールドをご堪能ください。 「同世代の仲間のしぐさを見ていて、あ、トシだなと思うことがあるでしょう。 あれ、自分もやっているしぐさだから気がつくんですね」 「教えるということは教わることです」 「苦労なんて耐えるもんじゃない。 苦労は楽しむものです」 「コラッ! あんまり勉強すると、バカになっちゃうぞ」 「いくつのときから機(はた)を織ってますかといわれてもねェ。 思い出しても、思い出しても、機を織っているのよねェ」 「残らない職人の仕事ってものもあるんですよ。 えェ、私の仕事は一つも残ってません。 着物のしみ抜きをやってます。着物のしみをきれいに抜いて、仕事の跡が残らないようにしなきゃ、私の仕事になりません」 「職人の仕事を支える職人の道具をつくっている職人が、 滅びつつあるんです」 「たしかにオレたち職人も生活はしやすくなったよ。 でも暮らしはしにくくなっているからね」 「職人や芸人は、自分の仕事で人を納得させればいいんで、 仕事以外に余計なサービスをすることはないんだ。 近頃の職人や芸人には、余計なサービスで喰っている奴が増えている」 「近頃の若い連中だって、きちんと説明してやれば、けっこう仕事はこなしてくれます。 やあ、見事なものだと思うときもあります。 (好きなようにやってみな)というと、何もできないのが不思議です」 「他人と比較してはいけません。 その人が持っている能力と、その人がやったことを比較しなきゃいけません。 そうすれば褒めることができます」 「田舎の人は木に詳しいから伐り倒す。 都会の人は木を知らないけど守りたがる」 「石橋を叩いて渡るということがあります。 叩かないで渡らないというのもあります。 それは人間、いろんな生き方があります。 でも、近頃は叩きながら渡っているやつが多すぎます」 「出版物でも、テレビタレントでも、素人がもてはやされる。 その素人がもてはやされてるジャンルに人気が集まるみたいですね。 玄人でなきゃっていうジャンルは何でもダメになってします。 そう思いませんか?」 「私はプロです、と自分で名乗ったら、 それでもうプロ、ということになってしまう職業が増えましたねェ。 だから、プロよりアマチュアのほうが腕がいいって例が多くなったんです」 「作家になることを拒否して職人に徹していると、 偉いって褒められていますけどね。 ほんとうに偉いのは、そういう職人の仕事を支えている、もっと名もない職人たちなんですよね」 |
商 品 紹 介 |
出羽桜 純米大吟醸『愛山』 |
希少なロマンの米「愛山」は日本一の酒米生産地である兵庫県でのみ栽培されていて、作付け面積はわずか約35ヘクタール。現存する酒米の中で収穫量が最も少ない酒米の一つで、五味(甘辛酸苦渋)が絶妙に調和した味わいをもたらします。少量生産ですので、品切れの際はご容赦ください。 内容 精米歩合:45% 度数:17〜18% 酒度:+3 酸度:1.5 1.8L 4935円 |
出羽桜 純米吟醸『雄町』 |
雄町独特のふくよかな味わいが低温熟成によってさらに磨きがかかりました。年一回の入荷ですので品切れの際はご容赦ください。 11月下旬入荷予定 内容 精米歩合:50% 度数:16〜17% 酒度:+5 酸度:1.6 1.8L 3500円 720ml 1750円 |
鯉川 純米大吟醸生原酒 『阿部亀治』 |
阿部亀治翁は明治26年に「亀の尾」を発見・育種した人物で山形県余目の人です。余目の酒蔵である鯉川は、昭和56年、亀治翁の曾孫の阿部喜一氏から原種籾を譲り受け昔ながらの米づくりで作付けを増やしてきました。 この純米大吟醸原酒『阿部亀治』はその亀の尾を使って仕込んだとっても美味しいお酒です。 内容 精米歩合:40% 度数:17〜18% 酒度:+2 酸度:1.9 1.8L 5880円 |
初孫 『山田錦熟成純米酒』 |
この酒は、「おでんに合う酒」を目指して、仕込みの設計を行ないました。 原料米に山田錦を使い、和風のだし、醤油などの調味料の旨さに相性がよい幅のある味わいを出すために生もとつくりをし、さらに深みのある旨さに仕上げるために、約2年半の間、低温で熟成させました。 ぜひ、お燗をして召し上がってみてください。 内容 精米歩合70% アルコール度:15.5% 酒度:+3 酸度:1.6 1.8L 2481円 720ml 1244円 |
E-mail:tomita@vega.ne.jp ->メール |