第173号(2002.2.10)
新庄弁入門
 いや〜、今年の冬は暖かいですね。12月に雪がごそっと降ったときは、今年も去年のように大雪かと思ったのですが、1月に入り真冬日はたったの1日だけという、ほんとうに楽な冬を過ごしております。別に雪が降らないっていうわけじゃないんですが、暖かいから雪が増えない。現在の積雪は50〜60cmというところでしょうか。
 さて、文部科学省では小学校段階からの英語教育を検討しているとかっていうニュースが報道されていましたが、それより先に新庄弁教育だってなわけで、今回の富田通信は新庄弁を使ったとんちんかんな会話集と参りましょう。

いしゃたかり
 新庄人「いしゃたかって、やんだにゃ」
 都会人「医者がたかるんですか! とんでもない話ですね」
 新「まだぁ! いしゃたかって、やんだごど」
 都「???」
(いしゃたかり=からかう)(やんだ=いやだ)

かます
 新庄人「風呂沸いたかもしれないから、かましてから入れな」
 関西人「え、屁をかましてから、風呂に入れって?」
(かます=かき回す。かき混ぜる)

こねぇだ
 都会人「このごろ君の彼女、来ないんじゃない?」
 新庄人「こねぇだ、来たんだ」
 都「え? 来ないの? 来たの?」
(こねぇだ=この前。先だって)

ねまる
 都会人「ごめんください」
 新庄人「は〜い。まず、入って、ねまれ」
 都「いや、あの、・・・いくら何でも、いきなり寝るっていうのは」
(ねまる=座り込む)

ししゃます

 都会人「ずいぶんたくさん小魚をつかまえましたね」
 新庄人「ああ、ちゃっこくて、ししゃますだ」
 都「その魚、ししゃますっていうんですか」
 新「!?」
(ししゃます=手に負えない)(ちゃっこい=小さい)

だます
 新庄人「ちょっと、この子をだましててな」
 都会人「こんな小さな子をだますなんて、とんでもない!」
(だます=1.子どもをあやす 2.人を騙す)

ひまだれ
 新庄人「ひまだれかげだな。そうめんでも食っていげ」
 都会人「ひまだれのそうめん? 初めて食べます。どんな味なんですか?」
(ひまだれ=時間を無駄に費やす)

ねぷかげ
 新庄人「いやぁ、今日の集まりで、ねぷかげ出で、困った」
 都会人「ねぷかげって、見たことないけど、どんなもの?」
(ねぷかげ=居眠り)

きんな
 都会人「この包み、いつ届いたんですか」
 新庄人「きんな」
 都「中身は何でした」
 新「きんな」
 都「・・・? ところでこの紙、切っていい」
 新「きんな」
 都「さっきから、きんなばかりで意味が分からない」
 新「んだから、きんな届いた包みにはきんな入ってて、その紙はきんなって言ってるべ」
 都「???」
(きんな=1.昨日 2.着るな 3.着るもの 4.切るな)



 
第14回「名酒を楽しむ集い」ご案内
 「名酒を楽しむ集い」もお陰様で14回を迎えることができました。
 今回の「名酒を楽しむ集い」は、吟醸酒研究家・篠田次郎先生の創作落語「盗み見酒」のテープを聴きながら、その中に出てくる5銘柄の大吟醸と、つたや本店の素晴らしい懐石料理を楽しみたいと思っております。
 さらに嬉しいことに、篠田次郎先生から今回の集いにご出席下さるとの電話がありました。きっと楽しいお話を伺えると思いますので、ぜひ、ご参加下さい。
 なお、定員になりしだい締め切らせて頂きますのでご了承下さい。
日時 平成14年2月23日(土)
       受付/午後6時  開宴/午後6時30分
会場 つたや本店
会費 10000円
定員 40名
主催 富田酒店
協賛 つたや本店
出品大吟醸
 浦霞(宮城県) 越乃寒梅(新潟県) 真澄(長野県) 梅錦(愛媛県) 香露(熊本県) その他
※参加申し込みは富田酒店までお願いします。
篠田次郎先生の略歴(『吟醸酒の光と影』技報堂出版より)
 昭和8年 仙台市に生まれる
 昭和31年 福島大学経済学部卒業
 民間企業勤務を経て、昭和40年篠田安藤建設設計事務所、ジェイナスコンサルタンツを開設、酒造工場などの設計、コンサルタンツに携わる。これらの仕事のなかで吟醸酒に出会い、「幻の日本酒を飲む会」を創設。以降25年にわたり吟醸酒を味わいながら、吟醸酒百年の歴史研究を続けている。
 技術士、一級建築士、中小企業診断士
 吟醸酒研究機構世話人頭、幻の日本酒を飲む会会長
 主著『日本の酒づくり』『吟醸酒』『最新吟醸酒』『清酒工場設計の考え方』   『幻の日本酒を求めて』『吟醸酒誕生』『吟醸酒の来た道』『吟醸酒への招待』『吟醸酒の光と影』
 



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