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日本酒学校 8月24・25・26日の新庄祭りが終わると秋が来る・・・と昔から言われ、また事実そのようになっていたのですが、今年は梅雨が来たように雨の蒸し暑い日が続きました。それでもさすがにこの2〜3日は爽やかで透明な秋の気配が増してきました。あ〜、やっぱり秋はいいですね。一カ月以上も祭りの山車製作に浸っていた疲れと緊張感が、ゆるやかに抜けていきます。できることなら、富田通信をサボって日だまりでぼんやりとお茶をすすっていたい・・・そんな気分です。 さてと、夏休みも終わって学校は新学期、富田通信は168号つまりイロハ号ってなわけで、最近各地で開催されるようになった日本酒学校について書いてみましょう。 「酒の学校」の必要性 数年前から吟醸酒研究機構の世話人頭、篠田次郎さんたちが音頭をとって盛んに「酒の学校」の必要性を説いてきました。その必要性とはいったいどんなものなのでしょう。 確かに吟醸酒にしろ、他のどんな酒類にしろ、それを飲んで酔うだけなら何の知識もいりません。でも、もしそれを好きになり、よりいっそう美味しく飲みたいと思ったとき、知識が必要になります。 スポーツを例に取ります。例えばラグビーをテレビで見ていたとします。ひとつの楕円形のボールを追いかけて大の男が走ったり、タックルしたり・・・。それなりに迫力があって面白いのですが、ルールを知れば数倍楽しめますよね。 それと同じ事が吟醸酒にもいえます。確かに日本酒のことを知らなくても、あの素晴らしい香りと味に感激することはできるのですが、酒にまつわる色々なことを知れば知るほど、味わいはより深くなるのです。 さらに大事なことがあります。今言ったことは、あくまで個人レベルの話しでしたが、個人のレベルが上がれば上がるほど、全体のレベルも相乗的に上がるということです。 先のラグビーの話しで説明します。ラグビーを見に来ている観客がもし誰もルールを知らなかったとしたらどうなるでしょうね。観客がルールを知らなくてもゲームは成立するでしょうが、ファインプレーに対する喝采や怠慢プレーに対するブーイングなど起こるはずもなく、ゲームは気の抜けたレベルの低いものになるんじゃないでしょうか。つまり、素晴らしいゲームというものは選手だけでなく観客も一緒になってできるものだと思うんですよ。 これを日本酒に当てはめれば、たとえ蔵元が素晴らしい吟醸酒を造っても、それを飲み手である私たちが正しく評価できなければ、蔵元は吟醸酒を造る意欲を失ってしまいます。逆に蔵元が手抜き酒を造っても、それを正しく評価できなければもっと手抜き酒を造るんじゃないでしょうか。高きより低きに流れるのは人間の常ですもんね。 言い換えれば、これからも美味しい吟醸酒を飲み続けることができるかどうかは蔵元だけでなく、私たち飲み手にもかかっているということです。 幸い、篠田さんたちの努力が実って、日本のあちらこちらで「酒の学校」が開かれるようになりました。もし、機会がありましたら、ぜひ参加してみてください。きっと楽しいですよ。 日本酒学校公開講座のお知らせ 来たる9月21日に山形市にある文翔館(旧県庁)で日本酒学校公開講座が開催されます。私も講師として参加しますので、お時間があればぜひ聞きに来てください。 日本酒学校公開講座 とき:9月21日(金) 開場:PM5時30分 場所:文翔館 会費:2000円 定員:100名 講演題目 「私の酒の会はこんなに楽しい」 富田富男 「お題拝借・三題噺」 篠田次郎氏 ※参加者全員に純米吟醸酒DEWA33・720mlのお土産付です。 主催:山形県酒造組合 山形蔵元倶楽部 問い合わせ:山形市緑町1−7−46 Tel 023−641−4050 |
頒布会のお知らせ |
『お燗で味わう山形の酒』 |
県内の蔵元6社の特別限定純米酒の頒布会です。 頒布品(各月720ml×2本) 10月 奥羽自慢・寿虎屋 11月 加茂川・初孫 12月 東の麓・六歌仙 会 費:各月2500円(税別) 申込締切:平成13年9月20日 |
『東光』特別頒布会 |
○吟醸酒コース(720ml詰2本セット) 頒布品(すべてタイプの違う吟醸酒です) 10月 純米吟醸・純米大吟醸(ひやおろし) 11月 純米吟醸・純米吟醸 12月 大吟醸・純米吟醸 1月 しぼりたて純米吟醸生酒・純米大吟醸 会 費:各月3000円(税別) ○特別酒コース(1.8L詰2本セット) 頒布品 10月 山田錦100%純米酒・特別本醸造ひやおろし 11月 はなの舞100%生もと純米酒3年古酒・特別本醸造原酒 12月 餅米四段仕込み純米酒・本醸造からくち 1月 うすにごり純米酒生酒・本醸造鬼ころし 会 費:各月3800円(税別) 申込締切:各コースとも平成13年9月30日 |
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○日本酒学校公開講座まであと10日あまり。演題は7月初めには与えられていたのにまだ構想もできていない。せっぱ詰まらないとできないのはいつものことながら少々焦り気味です。さてさて、釣りにでも行って考えをまとめてきましょうかね。エヘへ。 |
E-mail:tomita@vega.ne.jp ->メール |