第153号(00.6.10)
全国新酒鑑評会金賞受賞酒発表
 6月に入っても、新庄は爽やかなというより、少し肌寒さを感じる大気に包まれています。
 例年だったら今ごろ、鮮やかなオレンジ色を膨らませている裏庭のザクロのつぼみも今年はまだその姿さえありません。2月末から降り出した大雪のその雪解けの遅さがまだ尾を引きずっているんでしょうかねえ。
 ところで、去る5月16日に東広島市にある国税庁醸造研究所で、平成11酒造年度の全国新酒鑑評会一般公開がありました。この鑑評会は、明治44年春の第1回以来今年で88回を数え、現在、全国規模で開催されている唯一の清酒鑑評会です。
 今年は各地方局で選ばれた879点の吟醸酒が出品され、まず4月19日〜4月21日の予審で429点の入賞酒が選ばれ、さらにその中から5月9日の決審において219点の金賞受賞酒が選ばれました。
 以下に今年の栄えある金賞受賞蔵をお知らせします。

東京都 金婚正宗    
千葉県 海舟散人 梅一輪 腰古井 天乃原 福祝
山梨県 太冠 福徳長 吟桃華 笹一
埼玉県 旭正宗 天覧山 日本橋
茨城県 松盛 紬美人 徳正宗  
栃木県 大英勇 忠愛 開華  
群馬県 関東の華 手造りとうせん 水芭蕉 赤城山
長野県 明鏡止水 澤乃花 菊秀 井筒長 天法 真澄
夜明け前 高波 笑亀 白馬錦 褒紋天領誉
新潟県 日本海 越の関 麒麟山 誉麒麟 越乃日本桜 白龍
越乃八豊 越乃雪椿 吉乃川 雪紅梅 お福正宗 福扇
群亀 米百俵 長者盛 妙高山 大洋盛 真稜
大阪 利休梅
京都府 月桂冠(北蔵・内蔵・大手2号蔵) 英勲 松竹梅 金瓢
城陽 富久娘
兵庫県 沢の鶴 大関 日本盛(北蔵・本蔵) 白鶴 福壽
白雪 明石鯛 倭小槌 白鷺の城 竹泉 千年一
奈良県 春鹿 吟和 八咫烏


和歌山県 日本城 長久
滋賀県 笑四季 多賀 琵琶の長寿
北海道 北の誉 男山
宮城県 勝山 於茂多加男山  黄金澤 金の井 浦霞 蔵王
岩手県 あさ開 月の輪 桜顔 南部杜氏 南部関  夢ふぶき
関山 酔仙 龍泉八重桜
福島県 あだたら菊水 奥の松 天香 末廣(嘉永蔵・博士蔵) 一生青春
學十郎 夢心 会津清川 会津ほまれ 自然郷
秋田県 高清水(本社工場・中仙工場) 秋田晴 銀鱗 秋田山 北鹿

由利正宗  春霞  かまくら まんさくの花  両関
青森県 津軽じょんから 鳩正宗 菊駒  
山形県 出羽桜 朝日川 初孫 清泉川 松嶺の富士 奥羽自慢
竹の露 鯉川 くどき上手 羽陽錦爛 醸心  
愛知県 神の井 明眸 冠勲 金紋ねのひ 神杉 孝の司
静岡県 忠正 菊源氏 杉錦 磯自慢 開運 花の舞
三重県 出世鶴 寒紅梅 天下錦 参宮 瀧自慢 瀧自慢
岐阜県 五味饗宴 いとう鶴 玉の井 奥飛騨 蓬莱
石川県 菊姫(昭和蔵・平成蔵) 手取川正宗  関白    
福井県 羽二重正宗 黒龍 越前岬 早瀬浦 わかさ
富山県 富美菊 銀盤 立山

広島県 華鳩 賀茂鶴(2号蔵・8号蔵・御薗醸造蔵) 福美人 白牡丹
賀茂泉 関西一 醉心 旭菊水 瑞冠
山口県 山頭火 関娘 宝船 長陽福娘 長門峡
岡山県 粹府 神露    
鳥取県 李白 國暉 王禄 月山 簸上正宗 八千矛
  千代むすび          
島根県 國暉 月山 美波太平洋 簸上正宗 絹乃峰 加茂福
石見銀山 三つ櫻 環日本海 加茂福 誉池月 初陣
香川県 綾菊
愛媛県 梅錦 城川郷
徳島県 瓢太閤 今小町
高知県 土佐亀泉 司牡丹 豊の梅 文佳人 玉の井
土佐鶴(本社工場・北大野工場)
福岡県 萬代 冨の寿 朝凪 磯乃澤 福徳長 喜多屋
国の寿
佐賀県 聚楽太閤 東長 能古見
長崎県 福鶴
大分県 智恵美人 薫長


……… 編 集 後 記 ………

○5月27日に金山町で行なわれた「田楽・山楽(でんがく・やまがく)」で、お酒にまつわるあれこれを話してきました。「田楽・山楽」というのは、毎年春と秋の二回、金山町で行なっている行事で、春は酒米の体験田植え、秋にはそれの刈り取りを県内外のお酒の好きな人々を募集してやっています。
 で、今回、田植えが終わってからのパーティの前に、酒の話を10分ばかりやってくれないかと依頼があったわけです。安請け合いの私としては気軽に引き受けたのですが、会場に行ってちょっと後悔しました。参加者は90名ほどでしたが、みんな田植えとその後の温泉に入った後では私のつまらない話など、目の前の吟醸酒と料理の前には邪魔なだけだと思ったからです。
 でもその心配は杞憂に終わりました。皆さん熱心に聞いてくれたんですよ。いや?、吟醸酒を愛する人たちは本当に優しいですね。
○このところ、日曜日には決まって天気が悪いのですが、6月4日、店の定休日ということもあって海に釣りに行ってきました。この日曜日も例外ではなく、風の強い、小雨まじりの寒い日でしたが、好きなことの前には障害はありません。
 釣り方は、一昨年からはじめた防波堤でのヘチ釣り。まだクロダイは時期的に早いので、アイナメかソイをねらってました。堤防の際に落とし込んだエサが底に着いたので3秒ほど待って、そっと竿先をあげるとかすかに重さを感じる。すかさず合わせをくれると、大物の手応え。底から魚を離そうとちょっと強引に竿を立てるが、竿先が押さえ込まれる。竿の弾力を利用してこらえながら、隙を見てリールを巻くがなかなか姿が見えない。
 しかし、この釣りを始めて2年の歳月は私に少しばかりの余裕を与えていました。魚が根に潜り込もうとするのをかわしながら、少しずつ浮かせ、タモに無事納めることが出来ました。37センチのアイナメでした。
 帰ってから、さっそく刺身にして、その晩はそれを肴に大吟醸をやりました。ほんと、うまかったですよ。さてと、また釣りに行こう!
○最近また、パソコンのキーボードを打つ練習を始めました。インターネットで無料の練習ソフトを見つけたからです。このソフトがなかなか面白くて、毎日20分ぐらいやっていたら、なんとキーボードを打つ速度が1キーあたり0.2秒代後半まであがりました。さてと、これで今回の富田通信は楽勝と思ったのですが、そんなに甘いもんじゃありませんでしたよ。いくら打鍵速度が上がっても、肝心要の頭の回転速度がちっとも上がりゃしない。いや、歳とともに下がる一方。今さらながら、問題は指じゃなくて頭と悟ったしだい・・・。



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