焼酎にも甲乙があるの?
梅雨の合間の青空に、朱色のザクロの花が鮮やかに散り、新庄市の花でもある紫陽花が色とりどりに咲いています。でも梅雨時の花っていうのは、やっぱり雨が似合いますよね。雨に打たれたその姿は耽美な世界へと誘ってくれます。 |
甲類、乙類とは
結論を先に言ってしまえば、甲類・乙類とは単なる酒税法上の名称で、焼酎の良し悪しとは全く関係ありません。
甲類とは連続式蒸留機を使って作られたアルコール度数36度未満の焼酎で、タカラ純とか大五郎などよく知られた焼酎です。乙類とは単式蒸留機を使って作られたアルコール度数45度以下の焼酎で、芋焼酎や麦焼酎などの焼酎です。
では、まず焼酎乙類から説明しましょう。
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余談ですが最近どこか大手の焼酎メーカーが「阿刺吉酒」などと称する甲類焼酎を売り出し、それをまたどこかの大学の先生がテレビコマーシャルでさも得意げに「東回り・・・」などとおっしゃっているのを見るにつけ、どうして焼酎乙類メーカーが抗議をしないのかが不思議でなりません。 閑話休題。話を戻しましょう。米を原料にした泡盛、薩摩芋を原料にした芋焼酎、麦を原料にた麦焼酎、黒糖を原料にした黒糖焼酎など、乙類焼酎はその土地土地の文化と風土を色濃く反映した本格焼酎です。 焼酎甲類 焼酎甲類は19世紀に発明された連続式蒸留機で作られる、ほとんど純粋アルコールに近い焼酎です。ですから原料由来の風味は全くといっていいほどありません。と書くと「いや、タカラ純と大五郎は味が違うぜ」とおっしゃる方もいるかもしれませんね。それはアルコール以外に原料由来の香味付け原料を使っているからです。この特殊原料としては、大麦、トウモロコシ、砕米、白ぬか、清酒粕、ナツメヤシなどが使われます。 現在の焼酎甲類の主原料は、東南アジアで砂糖を精製した後に残る廃糖蜜です。この廃糖蜜を水で薄め発酵させたものを連続式蒸留機で蒸留し、粗留アルコールを作ります。それを日本に運んできて水で薄め、さらに連続式蒸留機でアルコール度数約95度のニュートラル・スピリッツを作ります。それを20度や25度、35度まで水で薄めたのが焼酎甲類です。 無味無臭(といってもアルコールの味と匂いはありますが)、無色透明が、焼酎甲類の特徴です。 エッ、どうして廃糖蜜の段階で日本に運んで焼酎を作らないかって? それは、日本では公害規制が厳しくて膨大な量のもろみ蒸留かすの浄化処理に莫大な費用がかかるからですよ。汚くて金のかかるものは現地で・・・。無色透明、無味無臭のきれいな甲類焼酎にはこんな隠された一面もあるのです。 |
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