明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 一昨年に引き続き去年も雪のない12月でした。ところが天の神さまが雪のない正月は新庄には似合わないとお思いになったのかどうか、大晦日の午後から降り出した雪は4日まで降り続け、あっという間に積雪60センチ・・・、おまけに、5日の朝の最低気温は氷点下8度5分というこの冬一番の冷え込みまで添えて完璧に仕上げてくださいました。あぁ、なんという律儀さ! 神さまありがとうございます。・・・ハァ。 さて、今年の干支はウサギ。新雪についたウサギの足跡を追っていくと最後には必ず足跡が複雑に入り乱れ、なかなかウサギを見つけることができないように、世の中の動向もなかなか見えにくいのですが、ウサギは確実にいるのです。元気を出して第一歩を踏み出しましょう。 今回の富田通信は卯年に掛けて、卯酒について坂倉又吉氏の「酒おもしろ語典」より書いてみましょう。 |
卯 酒 「卯酒」と書いて、ボウズ、またはボウシュと読みます。 朝酒の一種で、刻をあらわす子、丑、寅、卯の「卯の酒」ですから、卯の刻、すなわち朝の6時頃に飲む酒のことです。 酔っぱらいの「トラ」とは、寅の刻(午前4時)までも飲みつづける御仁のことをいうとの一説がありますが、そうだとすると、「トラ」の酒とこの卯酒との間には、2時間の違いしかないわけです。 |
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これに対し卯酒は、早起きをし、そのすがすがしい気持ちのところで、一杯の酒を飲み、しばし陶然となるという酒であります。 したがって、また同じ朝酒でも、庄助さん流の朝寝朝酒とも違い、迎え酒の朝酒とも違うわけであります。 卯酒の元祖は、中唐の詩人白楽天(772〜846)らしく、彼の900首にもおよぶ酒の詩のうち、あちらこちらにこの卯酒がでてきます。たとえば、 |
とうたっています。さすがに自らを酔吟先生と号しただけのことはあります。同じ卯酒でも、『大鏡』中・兼通の項に、「この殿(藤原兼通)卯酒の御肴には、ただいま殺したる雉をぞ、まゐらせけるに・・・」 とありますのは、早朝、狩りに出ての卯酒でありましょう。
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酒粕料理の楽しみ なお、当店に吟醸酒を搾ったとってもおいしい板粕がございます。ご希望の方に差し上げますのでお申し出ください。 |
粕汁(懐石風) 甘酒 ふつうは、板粕を好みの濃さにといて砂糖、塩を加えて煮ますが日本酒を少量加えれば一層風味が増します。仕上げにはしょうが汁を加えます。また牛乳を入れると洋風の甘酒となり、子どもさんにも喜ばれます。 | |||
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酒粕のおやつ (1)酒粕のジャム巻 (2)酒粕点心 これを光琳梅の型などに抜けば、懐石の干菓子としても珍重されます。 |
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