感覚の落とし穴 雨が記録的に多かった8月が去り、やわらかな陽光とともに、ものみなすべてが急激にその質感を失って透明になる9月になりました。ひんやりと澄み切った風が、新庄祭りの山車作りで疲れ切った体に活力をそそぎ込んでくれるような気がします。 さて、その風の力を借りて萎えた気力を振り絞って富田通信を書き上げましょう。今回は酒を飲むときの感覚の落とし穴について、「酒を楽しむ本」佐藤信著・講談社を参考にして書いてみます。 錯覚について 私たちの感覚は常に錯覚にさらされていますし、またそれを利用しています。たとえば、スイカを食べるときに塩を振りかけるとより甘みを感じますよね。 錯覚には対比効果、記号効果、順序効果、残存効果というものがあるそうです。錯覚は避けられないかもしれませんが、それを知ることによってお酒を飲むときに少しは役に立つかもしれません。それでは順を追ってみてみましょう。 |
記号効果 |
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わたしが、酒蔵を見学に行ったとき一番緊張するのがきき酒です。二つきき猪口を並べられて「どちらが好きですか?」・・・うかつには答えられません。ひょっとして同じ酒が入っているかもしれないからです。 残存効果 前に口に入れた物の成分が口の中に残っていて、次に口の中に入れた物の味に影響を与えることを残存効果といいます。 |
出勤前に女房に当たり散らされた亭主が、女子事務員に当たり散らすのは残存効果であるが、その亭主が、女子事務員からいつもは感じない優しさを感じとったとすれば、それは対比効果なのである。』・・・だそうです。ウーン。 先月号の解答と当選者発表・・・ たくさんのご応募有り難うございました。抽選の結果、以上のお二人に決定しました。おめでとうございます。賞品をお送りします。 | |
…… 頒布会のお知らせ ……
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