残暑お見舞い申し上げます。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。 ラガービールって火入れ(加熱処理)したビールだと思っていたのですが、ラガーの生ってどういうことですか? |
ここで簡単にビールの製造法を説明しておきます。 現在のビールは、まず麦汁を造り、これにビール酵母を加え5〜10℃で一週間あまり発酵させます。これを主発酵といい、このとき、後発酵のために発酵液の糖分を3%ほど残します。主発酵の終わった段階のビールをとくに若ビールと呼びます。若ビールを0〜1℃の低温で30〜50日間熟成させます。これを後発酵といいます。後発酵タンクは適度に加圧されており、ここで残りの糖分を発酵させて、発生する炭酸ガスをビールに溶け込ませます。こうしてビールの出来上がりです。 | |
16世紀頃までは、主発酵の終わった若ビールを出荷、販売していました。ところが、貯蔵庫(ラガー)で貯蔵することによって味も日持ちも良くなることが分かり、貯蔵室で後発酵させるようになりました。つまり、ラガービールとは後発酵をさせたビールをいうのです。 現在、世界で造られているビールのほとんどがラガービールです。ですからラガービールには本来、火入れをしたビールという意味はまったくないのです。 ここまで書いたついでに、ドラフトビールについても書いてみましょう。ドラフトビールとは樽ビールのことをいいます。本来は、容器から容器へ注ぎ出すことを意味していて、そこからドラフトという名がきました。 びん詰めビールをボトルド・ビーア、缶やびんに詰められたビールをパッケージド・ビーアというのに対して、このドラフト・ビーアがあるのですが、日本では、容器に関係なく生ビールの意味で使われています。 まったく日本人は横文字に弱いんですよねぇ。意味なんか関係ないんですから。商売上手といおうか、浅はかといおうか・・・。 |
まず製造方法による要因ですが、原料米を削れば削るほど長く持ちます。また精米歩合が同じであれば、純米酒よりもアルコールを少量添加した本醸造タイプのほうが持ちます。それから当然といえばそれまでですが、生酒よりも火入れした酒の方が長持ちします。 個々のお酒がどれほど持つかは、なかなか答えられませんが、ちなみにこの前当店の冷蔵庫(0〜5℃)で貯蔵した大吟醸は、9年の歳月を経て、色は緑に冴え、抜群の香味を保っていました。 | |
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