第118(97.07.10)


とりあえずビール

 6月9日の梅雨入り宣言以来、新庄はまるで梅雨が明けたような日が続きました。気象庁によると梅雨の中休みだったそうです。イャ〜、初日から中休みということもあるんですねぇ・・・。
 とはいっても、ここのところ毎日うっとうしい梅雨空が続いております。こんな時には、最初の一杯は、何てったってビールが一番ですよね。
 そこで、今回の富田通信はビールのあれこれを、酒の情報誌「びくん」から拾ってみたいと思います。

麦のオカユがビールになった

 大昔、人類が麦を食べていたときのこと、発芽した麦でつくったお粥の方がおいしいことを知った。ある日、食べ残したお粥を壺に入れて暖かい戸外に置いた。

 しばらくして見てみると、そのお粥がプツプツと小さな音をたてて泡のような状態になっていたのだ。

 この不思議な液体を、ある男が飲んでみた。今までにない味だったが、なかなか旨い。

 この液体がビールの起源といわれている。


記録に残された最古のビール

 ビールに関する最も古い記録は、メソポタミアのスメール人が粘土板に書いたビールの醸造の模様で、紀元前3000年ぐらいのもの。彼らのビール製造法は、その記録をひもとくことによって、次のようだったと推測できる。

 麦を発芽させて乾燥したのち粉にする。そして、この粉でパン(ビールブレッド)を焼き上げる。このパンをまた砕いて粉にし、水を加えて固形物を取り除く。残った液体に野生酵母が作用し、自然発酵してビールになる。これがスメール式「生ビール」の製造法だった。

ビールも給料のうちだった

 古代バビロニア王国(紀元前1830年頃)では、働いた賃金の一部がビールで支払われていた。一日に、農業労働者は1リットル、王様の土地で働くものは3リットル、上級役人、学者、ハレムの女たちは5リットルが支給されていたという。女性はやはり特別待遇で、ナツメヤシの果汁を加えた甘口ビールも用意されていた。古代の王様がいかに女性を大切にしていたかがわかる。
 しかし、5リットルといえば、大瓶にして約8本。古代人はかなり大酒飲みだったようだ。

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尼僧がビールを飲むと死刑になる

 古代バビロニア時代、ビールを造るのはもっぱら女性の仕事だった。彼女らは今でいうビアガーデンのような店を開き、代金は穀物で受け取っていた。ビールは飲みたいけど穀物がないというお客には、ツケで飲ませて収穫後に精算させていたという。ところで、史上最古の「ハムラビ法典」には、ビールに関する条項がいくつかある。たとえば「ビール酒場の女が、代金を穀物ではなく銀で受け取ったり、ビールの量をごまかすと、その女は罰として水の中に投げ込まれる」とか、「尼僧がビール酒場を開いたり、飲みに立ち寄ると、火あぶりにされる」などだ。
 おちおちほろ酔い気分にもなれなかったというわけだが、その厳しさが逆に、ビールが盛んに飲まれていたことを物語っている。

ビールとニンニクがピラミッドを作った?

 エジプトのピラミッドをつくったのは、ビールとニンニクだという説がある。奴隷たちは、炎熱の砂漠で重労働をさせられたわけだが、体力の消耗は非常に激しかったに違いない。支給されるビールが、のどをうるおし、活力を与え、またニンニクが強精剤として、このうえない食べ物であったと言われている。
 それにしてもピラミッドは10万人がかりで20年かかったというから、飲まれたビールはものすごい量になっただろう。


クレオパトラはビール美人だった

 その昔、ビールは薬としても用いられたが、美容のためにも使われたという。古代ローマの博学者プリニウスは、「博物誌」の中で「エジプトの女性は、顔の手入れにビールを使っていた。ビールの泡はいっしゅの美顔料で顔の艶を若く保つのに役立つらしい」と、書いている。美しさを保つためには真珠を溶かして飲んだというクレオパトラも、ひょっとするとビールでせっせと顔を洗っていたかもしれない。

・・・あなたもやってみます?



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