寒さのため、例年より一週間から十日程遅い田植えも終わり、水の張った田圃には小さな苗が整然と並んでいます。近くの山々の雪渓もずいぶんと小さくなり、新庄は一年で一番爽やかな季節を迎えています。 さて、今回の富田通信ですが、4月22日付けの富田通信号外でお知らせした『田楽・山楽inかねやま』(新庄市の北に位置し、金山杉と白壁の家が多く建ち並ぶ町並みが、小京都を思わせる美しい金山町。その金山町はまた、山形県の酒米の一大生産地としても有名です。人と自然環境との関わりが大切になっている今、春の酒米の田植え、秋の稲刈り、または炭焼きを通して、自然の偉大さ大切さと酒について学ぼうという企画)の田楽コースに参加してきましたので、その時の様子をご紹介しましょう。 2時に金山杉を使った白壁の街並資料館で、岸金山町長はじめ関係者の挨拶を交えた歓迎セレモニーがあり、それが終わるといよいよバスで田楽コースは田圃へ、山楽コースは炭焼きへと向かいました。 |
4時30分、バスで金山町のホットハウスカムロという温泉へ(山形県は全部の市町村に温泉があるのです)。イャ~風呂上がりのビールは旨い! ビールで喉を潤してから近くの山に散策へ。山を流れる小さな沢にはイワナが泳いでいました。山から帰ると、きなことゴマをつけたおにぎりが用意されていました。ああ、米が旨い。 6時。再びバスで、田植えをした田圃のわきの神社境内へ移動。いよいよ本日のクライマックス、野外クラシックコンサートの始まりです。演奏者はバイオリニストの安部敦子さん(オーストリア国立ウィーン音楽大学卒業)とピアニストの郷津由起子さん。美味しい山形の純米吟醸酒、DEWA33を飲みながら、山に沈む夕日と、オレンジ色から深い藍色へと変化する空をバックに流れる美しい音楽・・・、あぁ、なんというぜいたく、そして至福のひととき。 | |
その後、宮沢賢治の「どんぐりと山猫」の創作舞踊を見て、270年の金山杉の杉林へ。そそり立つ巨木に手を触れ、上を見上げると、その大きさと遙かな時間を生きてきた生命力に圧倒されます。また、いつか会いにこよう・・・。 昼食後、秋の再会を約束して解散になりましたが、今回の田楽・山楽は多くの人の善意に支えられた実に素晴らしい企画でした。秋の稲刈りが楽しみです。農業にそして林業に生きる人々に感謝と尊敬をもって・・・乾杯! |
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