3月末まで雪に覆われていた田んぼも、このところの陽気で黒々とした土を見せはじめました。庭先の雀のさえずる声も大きくなり、本格的な春が急速に始まろうとしています。 先日、地元の酒蔵の杜氏(とうじ)さんと酒を飲みながら、今年の酒造りについてお話を伺ってきました。酒はもちろん、杜氏さん自慢の大吟醸の新酒です。 |
その一隊は、蔵の大小によって違いますが、大体12、3名から、20数名で、その隊長格の人のことを、杜氏と呼んでおります。 |
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とうじを杜氏というわけの今一つは、杜とは訓読みでは「モリ」で、しかも森林の森ではなく、鎮守の杜、お寺の杜とかいうときのモリですから、杜即ち古来の社(やしろ・神社)に通じます。したがって杜氏とはお神酒を造るものの司、即ち神官と同じ権威があるものなのであるともいわれています。
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サヨナラをどんな形で なくなる滝野川鑑評会 日本吟醸酒協会顧問 篠田次郎
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その引っ越しの準備と実行のため、明治四四年から連綿として続いてきた「滝野川鑑評会」は、平成七年は中止と決まった。その後つまり平成八年以降は、東京で開催されるのか東広島でやるのか、それとも廃止されるのか、いまのところわからない。 人との別れなら、それなりの形で表現できるのだが、「滝野川」との別れはどうしたらいいのだろうか。 |
「滝野川」との別れを思うとき、私の胸の内は乱れるばかりである。 | |