第71号(93.08.10)


第六回、クイズ! お酒ゼミナール

 いったい、いつからだったろうか。その始まりさえ記憶にないほど、毎日毎日、くる日もくる日も冷たい東風(だし風)が朝、夜の別なく吹きつけてきます。例年だったら稲の穂が出揃うこの季節に、いまだその痕跡さえなく、田圃はただ一面の青々とした草が生えているだけです。
 6月2日の梅雨入り以来、その最長記録を更新中。テレビでは、7月の気温は5月並み、8月に入ったら9月下旬の気温と言い換えてはいますが、寒さに変わりはありません。村の古老に聞いてもこんな年は知らないとか。弱々しい光の空を見上げては、溜め息をついています。
 さて、溜め息はしばしおいといて、八月号恒例の「クイズ! お酒ゼミナール」と参りましょう。

【問題1】日本酒の甘・辛を表す尺度として日本酒度がありますが、次の中でもっとも辛口はどれでしょう。
  (1)−5
  (2)±0
  (3)+5

【問題2】ウイスキーやブランデーの貯蔵に使う樽は内側を焼いて使いますが、その焼き入れのことを何というでしょう。
  (1)チャー
  (2)シュー
  (3)メン


【問題3】日本酒の燗で人肌燗というのがありますが、何度くらいをいうのでしょうか。
  (1)35度前後
  (2)45度前後
  (3)55度前後


【問題4】下の若山牧水の歌を正しい順序にならびかえてください。
楽しみ多し 酒なしにして 人の世に しかれども 何の楽しみ

【問題5】ドイツワインの代表的なブドウ品種はどれですか。
  (1)カベルネ・ソーヴィニヨン
  (2)リースリング
  (3)シャルドネ

【問題6】酒呑みをきき腕にちなんで何とよぶでしょう。
  (1)右きき
  (2)左きき
  (3)両きき

−1−




解答と解説

【問題1】(3)

 日本酒度は日本酒度計という比重計を使って計ります。清酒の中のエキス分(主に糖分)が少なくなれば、比重が軽くなり日本酒度計は沈みます。したがって辛口になるにつれプラスの目盛りを示し、甘口になるにつれマイナスの目盛りを示します。

【問題2】(1)

 樽は内側を焼いてから使用し、この焼き入れのことをチャーと呼びます。チャーは、原酒に生木臭がつくのを防ぎ、樽材からの成分の抽出を良くし、活性炭のように原酒の雑成分を吸着するという作用があります。

【問題3】(2)

 人肌燗またはぬる燗は、体温よりちょっと高めの45度前後、ふつうの燗は50度前後、熱燗は55度前後といったところです。

【問題4】
人の世に 楽しみ多し しかれども 酒なしにして 何の楽しみ

【問題5】(2)

 ドイツの偉大なワインはすべてリースリングで作られているといっても過言ではありません。


【問題6】(2) 
 大工道具のノミは左手に持つので左手はノミ手になり、さらにこれが飲み手に転じたといわれています。また、酒飲みが手酌するときは盃は左手に持つことになるので、左ききだという説もあり、左党ともいわれます。



……… 商 品 紹 介 ………

最上川・大吟醸『金美泉』
新庄酒造の最上川さんから大吟醸『金美泉』(きんびせん)が発売されました。金美泉の名前の由来は、最上川さんの戦前の酒名だそうです。 ほのかな甘さと穏やかな酒質は、金美泉の名のごとく、湧きいずる甘露といったところでしょうか。一度、お試しください。
 日本酒度/±0 酸度/1.1 原料米/山田錦
 精米歩合/40% アルコール度/16〜17度

600本限定 1.8L ¥5,000

新庄名産『米糀・みそ漬』
 新庄の日東商店より、大根と胡瓜の米糀みそ漬が発売されました。米糀の 深い味わいが特徴で、御飯のおかずはもちろんのこと、お茶漬や酒のつまみに最適です。

250グラム ¥430

−2−

…… 編集後記 ……

○無重力の中で屁をしたらどうなるか? というたいへん面白いお話を一つ。去る7月20日に宇宙飛行士の毛利さんの講演を聞く機会がありまして、そこでの話なのですが「無重力の中で屁をしたらどうなるか?」・・・皆さんはどのように思われますか? 毛利さんの話によると、無重力の中では空気の対流が起きないためお尻から出た屁は、ボワッとかたまりのままなんだそうです。屁は目に見えませんから、そのかたまりの中に顔をつっこんだときは、臭いの臭くないのって、それはもうたまらないものなんだそうです。なにせ密度が濃いですからね。・・・で、その後、そのかたまりはどうなるかというと、ジワジワ〜ッと拡散していくそうなんであります。皆さん、宇宙に行ったときにはくれぐれも、屁の用心を!!

○先月号の富田通信の編集後記のことでは、皆様にご心配をおかけして、たいへん申し訳ございませんでした。反省しております。それと同時に温かい励ましのお言葉をいただいて本当に有り難うございました。私の力のおよぶかぎり富田通信を書き続けたいと思いますので、なにとぞ今後ともよろしくお願いいたします。

−3−



E-mail:tomita@vega.ne.jp ->メール