酒のことわざ

　６月に入ったと思ったら、あっという間の梅雨入り宣言。６月２日の梅雨入りは、山形気象台によると昭和34年の６月１日に次ぐ早い記録だそうです。記録といえば、今年は肌寒い日が多くストーブがいまだ活躍中。この分だと、ストーブを仕舞うのも記録的に伸びそう・・・。

　ところで、皆さんは酒に関することわざを知っていますか？　調べてみて驚いたのですが、酒のことわざで酒を褒めたものはあまりないのですよね！　まぁ、日頃の自分をみればそれもうなずけますが。・・・そこで今回の富田通信は、自己弁護とわずかばかりの反省とをこめて「酒のことわざ」と参りましょう。

赤いは酒の咎（とが）
　顔が赤いのは酒のせいで、私が悪いのではありません。という酒の上での軽口。

朝酒は門田（かどた）を売っても飲め
　朝酒はいちばんよい田を売っても、飲む価値があると、朝酒のうまさを礼讃した言葉。門田は家の前にあるよい田。

御神酒（おみき）上がらぬ神は無い
　どんな神様にもおみきを供えることから、酒飲みの自己弁護。

下戸（げこ）と化物（ばけもの）はない
　この世の中に化物のないのと同じように、酒のまったく飲めないという人はない。また、けいこ次第で飲めるようになる。

下戸の建てた蔵はない
　酒を飲まないから、飲んだ酒代だけ金が残っているはずであるがそうとは　限らない。その証拠には、下戸の建てた土蔵はないではないか。酒を飲まないために大金持ちになった例はない。酒飲みの自己慰安。

杯に推参（すいさん）なし
　杯をすすめるのに、身分の上下はない、相手の身分が高くても遠慮はいらない。酒席は無礼講であるの意。

酒が酒を飲む
　酒飲みは、酔いがまわればまわるほど、ますます酒を飲むものである、ということ。

酒に呑まれる
　酒を飲んで本心を失うこと。

酒は百薬の長
　酒は度を越さなければ、どんな薬よりも効き目があるということ。

酒飲み本性たがわず
　酒に酔うものは、酔っても本来の性質は変わらぬものだ、ということ。

上戸（じょうこ）は毒を知らず、下戸は薬を知らず
　酒の好きな人は、その酒が毒になることを知らず飲み過ぎ、酒のきらいな人は、その酒が薬になることを知らずに飲まない。

人酒を飲む、酒酒を飲む、酒人を飲む
　酒は飲みはじめには自制心があるから人が酒を飲んでいるのだが、だんだ　ん酔ってくると酒の味を楽しむようになり惰性で飲むようになり、そのうちにすっかり自制心をなくして乱れてしまうのが酒飲みの常である。

　イャ〜まったく、酒飲みの私には耳の痛いことわざが多いですねぇ。ここらで奮起して、私のとっておきのことわざをひとつ。

酒（しゅ）に交われば赤くなる
　酒を飲めば顔が赤くなる。

　ハハハ、飲み過ぎてそろそろ青くなるといけませんので、ここらで今回の富田通信はおしまいといたします。

　皆さん、くれぐれもお酒の飲み過ぎには注意いたしましょう。・・・乾杯！