第59号(92.08.10)


第五回、クイズ!お酒ゼミナール

 “残暑お見舞い申し上げます”

 八月初めは、ジャンパーを着込まなければならないほど寒かった新庄も、やっと夏の暑さが戻ってきました。寒暖の差が大きすぎて、ちょっと夏バテぎみではありますが、八月号恒例の「クイズ! お酒ゼミナール」を始めましょう。

【問題1】杯の中には、底が尖っていたり、穴が開いていたりして、酒を飲み干すまで下に置けないものがありますが、その杯の名前は?
(1)ぐいのみ
(2)可杯(べくはい)
(3)馬上杯(ばじょうはい)

【問題2】ワインにコルク栓がしてあるのは、何のためでしょう。
(1)びんの中のワインを外の空気と完全に遮断するため
(2)びんの中のワインは生きているので、外の空気を呼吸しやすくするため
(3)たんなる見栄えのため

【問題3】一度も熱処理をしていない清酒を何というでしょう。

  (1)生詰め (2)生貯蔵酒 (3)生酒

【問題4】フランスを代表するブランデー、コニャックの原料はなんでしょう。
 (1)ぶどう
 (2)二条大麦
 (3)とうもろこし

【問題5】酒の芸術品ともいわれる吟醸酒は品評会の中で生まれましたが、その誕生はいつごろだったでしょうか。
 (1)大正初期
 (2)昭和初期
 (3)昭和40年代後半

【問題6】ビールの王冠栓のギザギザの数は何個あるでしょう。
(1)メーカーごとに違うのでいちがいに何個とはいえない
(2)メーカーや銘柄に関係なく21個である
(3)メーカーや銘柄に関係なく24個である

【問題7】清酒を造る人達を蔵人と呼び、彼らは分業により酒を造ります。では、船頭といわれる人は何の仕事をするのでしょう。
 (1)酒母をつくる
 (2)蒸米をつくる
 (3)もろみをしぼる

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解答と解説

【問題1】(2)

  正解は(2)の可杯(べくはい)です。もと書簡文では、可の字は必ず上に置いて下から返って読み、下には置かれないことからこの名前がついたといわれていますが、はっきりしたことはわかりません。

【問題2】(1)

【問題3】(3)
  生詰めは、新酒の時期に一度火入れして貯蔵しびんに詰める時に火入れをしない酒。生貯蔵酒は、新酒の時期に火入れをせずに低温貯蔵しびんに詰  める時に火入れをした酒。

【問題4】(1)

【問題5】(2)

【問題6】(2)
 ビールの王冠栓のギザギザは銘柄やメーカーに関係なく21。これより多いと抜きにくく、少ないとはずれやすいという。ビールの栓は、コルク、ゴム、陶器と変遷を経て、1892年にイギリスのウイリアム・ペインタ¥ーという人が王冠栓を発明し、世界に広まった。

【問題7】(3)
 昔はもろみをしぼるのに槽(ふね)とよばれる舟型の細長い箱を使っていました。それでもろみをしぼる役割の人を船頭と呼んだのです。ちなみに酒母を造る人をもと屋、蒸米を造る人を釜屋などといいます。



商 品 案 内


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『くどき上手』で超人気の亀の井酒造さんの新商品『和』。新酵母YK0107で造った純米吟醸酒です。
 淡いブルーのボトルに詰められた『和』は、その名のとおり、とってもやさしい吟醸酒。ぜひお試しください。

各720ml  ¥2,000

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…… お知らせ ……

 先月号でご紹介しました第五回「名酒を楽しむ集い」に対しての多数のお申し込み、お問い合わせ、ありがとうございます。

 今回の「名酒を楽しむ集い」は、全国の吟醸蔵80社で組織している日本吟醸酒協会会長の篠田次郎先生をお迎えして、当店が冷蔵熟成した大吟醸古酒を日本料理で楽しんでいただこうというものです。

 篠田先生によれば、小売店が自分で冷蔵貯蔵した大吟醸古酒を楽しむ会は日本で初めてだそうです。二度とない企画です。ぜひご参加ください!

 ところで、誠に勝手ながら準備の都合上前売り券を販売させていただきたいと思いますので、大変申し訳ございませんが会費8,000円を添えて富田酒店までお申し込みくださいますようお願い申し上げます。

 なお、遠方のかたは送金料がかからない郵便振替用紙をお送りいたしますのでご利用ください。

日時:平成4年10月24日(土)
      受付:午後6時
      開宴:午後6時30分
会場:つたや本店
   新庄市常葉町3−25 tel 22−0434
会費:8,000円
定員:50名
主催:富田酒店


…… 編集後記 ……
 今、冨士酒造(栄光冨士)の加藤社長から無理をいってお借りした、山田正一先生(元醸造試験所長、故人)の『酒蔵と銘酒の巡禮』という本を読んでいます。暑さと昔の本ならでわの漢字の多さとでなかなか前に進みませんが、昭和20年代の物のない時代にありながら、ひたすら酒質向上と吟醸造りに挑む男たちの姿に胸をうたれます。

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E-mail:tomita@vega.ne.jp ->メール