日本酒の新しい「表示」

　地球温暖化のためか、はたまた異常気象のためか２月末の積雪が０センチメートル。早くも春先の水不足が心配されています。
　そんな中にあって今年の４月１日から、新しい「清酒の製法品質表示基準」、いわゆる新しい「表示」が実施されます。　今回の富田通信は、すこし話が固くなりますが、この新しい「表示」についてスポットをあててみたいと思います。
　今回の「表示」の大きな特徴は、日本酒の世界にもＪＩＳ（日本工業標準規格）ともいえる「特定名称の酒」という新たな概念が持ち込まれたことです。そこで、「特定名称の酒」とは、どういうものであるかについての図表と簡単な解説とを以下に「酒販流通革新」より抜粋して書いてみました。

注）
(1)香味色沢がとくに良好なものであることを客観的事項で表示できるもの（精米歩合60％以下など）は、「特別純米酒」または「特別本醸造酒」と表示できる。
(2)精米歩合が50％以下で固有の香味色沢がとくに良好なものは、「大吟醸酒」と表示できる。
(3)吟醸酒であって純米酒のものは、「純米吟醸酒」と表示できる。

(1)日本酒の中に「特定名称の酒」というジャンルが新しく生まれる。この酒はそれ以外の酒とは違うものである。

(2)特定名称の酒は純米酒、本醸造酒および吟醸酒に３区分できる。

(3)まず「純米酒」について。
　使用する原料は、３等米以上の品質でかつ70％以下に精米した白米と、これと同等の白米を使用した米麹および水とし、できた酒は香味と色沢が良好、すなわち異味異臭がなく、清酒固有の香味と色沢があるものとする。

(4)次に「本醸造酒」。
　基本的に純米酒と同じ製法品質基準であるが、原料に醸造用アルコールを添加する。ただし、そのアルコール（アルコール分95％）の限界重量は、白米の10％以下とする。

(5)純米酒と本醸造酒にあって、香味と色沢がとくに良好であり、それが原料や製法の客観的事項で説明できる（精米歩合60％以下）ものは、「特別純米酒」または「特別本醸造酒」と表示できる。

(6)第３に「吟醸酒」について。
　吟醸酒は純米酒または本醸造酒であって、かつ精米歩合が60％以下で、吟味して製造した清酒であって、できた酒は固有の香味と色沢が良好なものとする。

(7)純米酒の吟醸酒を「純米吟醸酒」と表示していい。

(8)吟醸酒のうち、精米歩合50％以下で、固有の香味と色沢がとくに良好なものを「大吟醸酒」という。

（以上「酒販流通革新」より抜粋）

○この冬、出羽桜、樽平、亀の井に蔵見学にいってきました。そして蔵人達の日本酒に対する深い情熱に、あらためて感動して帰ってきました。

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○長女が今年から小学校の一年生。すこしく太めだが、ランドセルが重そうにみえなくてちょうどいい。とは、まわりの野次馬の弁。