新酒と古酒と ボジョレー・ヌーボーは、毎年11月の第3木曜日に出荷が解禁されるフランスのワインで、 世界的な人気を博しています。マセラシオン・カルボニック法(ぶどう果をつぶさずタンクに密封して炭酸ガス気流中に数日間おく方法。また、下部のぶどうがつぶれて醗酵し、このとき生じる炭酸ガスを利用する方法もある。この間にぶどうが細胞内醗酵をはじめ、細胞膜が破れやすくなる。 |
その後に圧搾して醸造するためフレッシュな味わいの赤ワインができる。)を用いて造るために、ひじょうに軽く、フルーティなワインになります。 日本酒の“新酒しぼりたて生”は、11月の半ば過ぎから12月の中頃にかけて発売されますが、この酒もまた爽やかな清々しさにあふれています。新米でつくった新しい酒、まさに旬を味わう酒です。 ワイン、日本酒と違いはありますが、この両者に共通して言えることは、新酒のおいしさは旬の味わいであり、初物としてのおいしさだということです。フレッシュな清々しさは、新酒の持ち味ですが、酒本来のおいしさは、熟成というながい眠りの過程を経なければなりません。 |
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古酒のはなし もちろん、どんな酒でも貯蔵管理の良し悪しが酒質を大きく左右するのは言うまでもありません。 新酒と古酒と あれこれ思いつくままに書きましたが、春・夏・秋・冬それぞれの季節にそれぞれの趣があるように、新酒には新酒の、旬の酒としての良さがあり、古酒には古酒の、旨き酒としての良さがあるということです。 |
これから、みぞれまじりの寒い日が多くなりますが、そんな中でとってもいい話をひとつ。うちのお客さんのSさんが香川県のNさんへ出羽桜大吟醸をお届けしたところNさんからお礼の手紙を頂いたそうです。その手紙にはこう書いてあったそうです。「小生、ふだん酒をあまりたしなまず、盆暮れに頂いた酒は酢になる有り様にて。しかるにこの度頂いた酒の旨きこと。小生八十八才にして初めて旨い酒に出会いました。」と・・・素晴らしい出会いに乾杯!
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