新庄山車祭り

新庄市は山形県の北部に位置する、秋田県との県境の近くの、
自然に囲まれた美しい城下町である。
新庄の街は、毎年8月の24日から26日までの間、
哀調を帯びた囃子の音に包まれる。
全国でも有名な新庄山車祭りが華やかに開催される、
新庄近郊の出身者の方々も、
この祭りの日を目当てに帰郷される方も少なくない。

この新庄祭りは、江戸中期の宝暦6年(1756)から、
始まったとされる。
この前年、宝暦5年には、
未曾有の冷害に襲われ、
領内に多くの餓死者が出、
多くの村が廃絶するほどの飢饉の年であった。
時の戸澤藩主正ェは、
飢饉に打ちひしがれた人々の心を奮い立たせるため、
氏神天満宮の祭りを催し、
城下の各町内から、
勝手気ままの飾り物を出させ、
にぎにぎしく市中を練り歩かせた、
これが後の豪華な屋台祭りに発展した。
(新庄祭り変遷 大友義助著より)

また、こんな説も聞いたことがある、
京都より輿入れしてきた姫を慰めるため、
京都の祇園祭りに似せて、
藩主が開催させた・・・。