毎日 毎日

働いて 働いて

節くれ立つ手

ひび割れし手

洗えども

白くならざる手

その手

生きた証にアリ

年輪にアリ

誇りにアリ

誰 恥ずることアリや

強者共の夢の跡


ここ舟形町では、大きな炭坑ばかりじゃなかった、
中には、個人が経営するような小さな炭坑も多くあったと聞く。
そんな炭坑の暗く狭い切り羽では、立って作業出来ずに、
横になってツルハシを振るわなければならなかった、
ミシ、ミシ、ピシ、ピシ、
そんな音に恐怖を感じながらの作業だった。
こんな話をしてくれた元炭坑夫の方、
キャシャな身体でも、手はものすごくごつい、
チャラチャラしたパーテーには、似合わないだろうけど、
人生という最大のパーテーでは、
こういう方々が、主役なんだよ。
アリンコにとっては、英雄なんだけど・・、
間もなく、このような体験をされた方々も、
忘れ去られてしまうんだよなぁ〜。





この町の炭坑も、時代の流れとともに、
すべてが閉山になってしまった。
家族を養うために、振るった勇気と苦労も、
今は、わずかに痕跡を残すのみ、
やがて、草深く消えていくのか・・。


舟形町の炭坑
曲ー落日
唐草薔薇イラストは、
素材の小路様より、
お借りしております